永遠に生きるという人類の長年の夢が叶った世界は楽園か、はたまた…【DAY110】

※この歴史編纂はLiberという国を☆、♧、〇の3人で立ち上げてからの軌跡を記したものである。詳しくはLiber用語及び中の人たちを参照。

脳だけを永遠に生かせるなら、肉体はいらないんじゃない?

 2021年11月某日、国家戦略会議ユグドラシル開催。

 脳を半永久的に生かすことが可能となり、その脳にVRを直接繋げることが出来れば、人間の肉体は不要になるのではないか?という話題へ。

♧「人間の脳みそってさ、単体で取り出してさ、永久に機能できるままにすることって、できるのかな?」

☆「何か映画であったじゃん」

♧「いや、実際の人間の脳みその話よ」

☆「所詮さ、そこ(脳)から命令して身体を動かしてるだけじゃん」

♧「そうそう、だから、(脳から指令を出して身体を動かしている)ってことは、例えば、脳みそだけを取り出して、脳みそが半永久的に生きていける環境が作れるなら、脳以外の部分がなくても…(半永久的に生きることも可能なんじゃない?)」

☆「循環が作れないから、無理じゃない?」

♧「そうだから、循環っていう人間が身体でやっていることをさ」

☆「たぶん、血液なんかの循環の過程でさ」

♧「(血液を)送り出す心臓と」

☆「送り出す心臓っていうか、(身体で)血液の浄化をしているわけじゃん。それが行われないから(身体から脳みそを取り出したら)維持できないよ」

♧「でも、それ言っちゃったら、人工透析って何?って話になるからね」

☆「そう、だから、人工的にそこ(血液の浄化とかの循環)を補助できれば、(脳だけで永遠に生きることは)できるんじゃない?」

♧「人工透析器みたなものと、脳みそだけがあって、そこに意識というものがあって、その脳に直接、仮想現実を見せられれば、人間の肉体っていらないんじゃない?っていうさ」

☆「その通りだと思うよ」

脳だけで生きる世界は楽園か地獄か

 脳だけをVRに繋ぎ永遠に生きるとしたら、そこはどんな世界なのだろうか?

  VRであるから、病気や事故などは起こらないように設計することができるだろう。 そして、そのVRを見る脳は永遠に維持される。

 それは多くの人が夢に見た永遠の命なのかもしれない。

 だが、その永遠の命は楽園なのだろうか?

 恐らくVRの世界にリアリティを持って生きていられるうちは楽園だろう。

 けれども、自分が脳だけの存在であり、自分の見ている世界がVRだと知ったとき、その楽園は楽園のままなのだろうか?

 答えは否だろう。

 「どんなに安全策を講じていても、脳を保管しているシステムに不具合が出るのではないか」と不安を感じる人が必ず出てくる。なぜなら、人間の脳は生存をかけて生きてきた長い歴史の中で、自分の生命を脅かすもの見つける機能が発達しているからだ。

 自分の生存を脅かすものがあるかもしれない、と予測したときに感じる感情が不安だ。だから、脳を補完するシステムが完璧だと言われても、何かの小さなきっかけがあれば、脳は不安を訴えだすだろう。

 さらに「自分はその不具合に気が付くことも、何らかの手を講じることもできない。そして、自分が気づかないうちに、自分が消えるかもしれない」と思い至ったとき、そこに自分の存在が消えるという恐怖が生まれる。

 人間の偉大な能力のひとつに想像に対して、現実よりもリアリティを持てることがある。

 例えば、学生時代を思い出して欲しい。嫌いな科目でも自分が赤点を取りそうだと思えば、「赤点はマズい!なんとかしないと!」と、テスト前はそれなりに勉強しただろう。それは「赤点を取る」という自分の想像のリアリティが、テスト勉強をしている目の前の現実(赤点をとったらマズイと勉強をしているということは、まだテストは受けていない)のリアリティより勝ったからだ。

 要は思い込んだら人間はその思い込みの通りに行動するということだ。

 だから「自分の脳を管理しているシステムに不具合が出るかもしれない。突然、自分は消えるかもしれない」という恐怖に取り憑かれたら、現実がどうであれ、恐怖に押しつぶされる人も出てくる。

 恐怖に支配されたら、どんなに脳を保管しているシステムが完全で完ぺきで安全であると言われても信じられなくなる。なぜなら、その人にとっては「自分は消えるかもしれいない」という自分の想像の方がリアリティが高くなっているからだ。

 また、恐怖感情とは人間の防衛本能であるから、人間の行動や考えを縛る力が強い。だから、恐怖を感じたら多くの人は、その感情には逆らえない。(恐怖感情の役割は「感情は何故あるのか~人生成功秘伝の書26~」を参照)

 つまり、脳だけを永遠に生かし続けて、VRの世界で生きることは「脳だけの存在であっても永遠に生きられる」という夢を見られる人だけの楽園、そんな風に思う。

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