カウンセリングに875,000円払っても効果がなかった話2

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カウンセリングなんて効果がない!?

 前回は、カウンセリングの効果が出るかどうかの鍵である自己理解と、自己理解がなぜ大切なのかというお話をしました。
 今回は実際に自己理解を通して、現実世界を変える方法をお伝えしようと思います。

「世界はこんなもの」という現実を見る基準を変えるには

 自分の中の「世界はこんなもの」という基準を変えるにはどうしたら良いのでしょうか?
 
 それは、その基準を作った理由を探すことです。自分にとって大切な理由があるからこそ、人はその人の固有の世界の見方を持ち、それに従って現実を作るのです。

 例えば「職場に嫌な上司がいる」という現実を持っていたとしましょう。けれども、全社員がその人のことを嫌っているかというと、そんなことはないはずです。好きではないけれど嫌いではない人や、陰では尊敬している、なんて人もいるかもしれません。

 つまり「職場に嫌いな上司がいる」という現実は、その上司を嫌いだと思っている本人にしかにない現実なのです。そして、その「嫌いな上司がいる」という現実を作った理由は、人によって大きく違います。ある人は、その上司を見て嫌だなと思うことで、自分はそうはならないという決意を持っていられるからかもしれないし、ある人は、周りから嫌われても信念の強さを通すことへ憧れを感じたいからかもしれません。

 多くの人は、「世界はこんなもの」という基準を、なぜ自分が作ったのかという理由を知りません。だから、目の前の現実が、自分の思い通りにならないと悩みます。けれども、自分が持っている「世界はこんなもの」という基準と、それを作った理由は必ず自分の中にあります。

 その世界を見る基準を作った本当の理由を見つけ、自分が「そうだったのか!」と納得したとき、目の前の現実も変化するのです。

自己理解は単なる「慣れ」

 自己理解をしようと思ったとき、自己理解が得意な人と、苦手な人がいます。
 
 自己理解が苦手な人は、なぜ自己理解がなかなか進まないのでしょうか?

 その理由のひとつは「感じる」ということに慣れていないことがあります。日常生活、特に仕事をしていると、周りの人から理論立てて考えることを求められる場面が多いと思います。だから、現代人は「考える力」は非常によく使う傾向にあります。

 一方、感情的であることは、社会生活中で嫌煙されることが多いため、何か感情を感じても、その感情を自分の外に出さないように、自分の中に押し込めることが多くなります。その結果、だんだんと自分の感情を感じるということが、麻痺してくるのです。
 
 「感じる」ということも一つの技術のため、「感じる力」を普段、あまり使わない人は、その分だけ「感じる」力が弱くなります。だから、自分の感じていることを知覚することが苦手になるのです。

 もう一つの理由は、自分が感じたことを、「話してはいけない」あるいは「話したくない」と思っていることがあります。
 
 自分が感じたことを話したり、表現したりしたときに、周りの人から馬鹿にされたり、怒られたりすると、自分が感じたことを話すと、「嫌な体験をする」と思い込んでしまうことがあります。そうすると、同じような不快な思いをすることを避けるために、自分の感じていることを、自分の中に閉じ込めるようになります。閉じ込めることが頻繁に行われ、当たり前になると、やがては自分が自分の感じていることを、閉じ込めていること自体もわからなくなります。

 ただ、この自分の感情を閉じ込めるという行動は、誰でも行うことがあります。

 例えば、会社で上司から注意されたとき、ものすごく腹が立っても「ここは我慢した方が良い」と自分の怒りを我慢した、そんな経験は誰にでもあると思います。

 自分の感じていることがわからなくなっている人は、この感情を閉じ込めておこうとする力が強すぎるのかもしれません。

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