あなたが話すと相手が不機嫌になる理由

不機嫌になった?あれ?なんで?普通に話しているだけなのに…

 普通に話をしているつもりだったのに、なぜか相手が不機嫌になってしまった。
 そんな経験はないでしょうか?
 実は、丁寧な言葉を使って、礼儀正しい態度で接しても、話し方を間違えると、聴き手を不機嫌にさせてしまうことがあります。多くの人は、「良いことだ」と思ってそういう話し方をしています。だから、もしかしたら、あなたも知らず知らずのうちに、相手を不機嫌にさせる話し方になっているかもしれません。
 そこで、今回は相手を不機嫌にさせてしまう話し方と、不機嫌にさせない話し方のコツをお伝えします。

不機嫌にさせる話し方とは

 不機嫌にさせる話し方とは、どんな話し方でしょうか?
 それは、「きちんとした話し方」です。

 自分の意見を他人に伝えるときには、わかりやすく伝えることが必要です。「わかりやすい」とは、聴き手がきちんと話の内容を理解できるということです。だから、話をするときは、聴き手に馴染みない専門用語を避けるたり、例え話をしたりと、いろいろ気を遣うと思います。

 そして、もうひとつ、話す順番についても、気を遣っている人が多いのではないでしょうか?一般的に自分の意見を伝えるときには

 意見
  ↓ 
 理由
  ↓
 意見

という順番が良いと言われます。セミナーやビジネス書では、サンドイッチ型と言われたりします。

 実はこの話し方が相手を不機嫌にさせる話し方だったのです。

きちんとした話し方が相手を不機嫌にさせる理由

 きちんとした話し方が相手を不機嫌にさせる理由は、相手の逃げ道が無くなるからです。

 理路整然と話をしたり、聴き手が疑問に思うことがないように丁寧に話をしたりするほど、話す内容は明確になります。
 でも、そうすると、聴き手は「なるほどね」としかいうことがなくなってしまいます。
 当然ですよね、相手が疑問に思うことがないように、わざわざきちんと話をしているわけですから。

 人は自分の話を聴いてもらえたとき、相手から認められたという感覚を強く持ちます。
 それは、裏を返すと、話を聴いてもらえないとき、人は「自分は認めて貰えない」と思ってしまうということです。
 話し手がきちんと話をするほど、聴き手が話す機会は少なくなりますから、「否定された」と思ってしまうことも多くなるのです。

 だから、論理だてて話をするほど、聴き手は不機嫌になるのです。

 もちろん、理路整然と話をしても「あなたの意見はわかった」と受け止めてくれる人もいます。
けれども、そういう人は少数派です。だから、聴き手が不機嫌にならないように心がけることも必要なのです。

聴き手を不機嫌にさせない方法~And you型~

 聴き手を不機嫌にさせない最も簡単な方法は、And you型を使って話をすることです。

 And you型というのは「私は○○と思う。理由は△△。あなたは、どう思う?」という話し方の型です。

 例えば、友だちが連絡もなく、待ち合わせに遅刻してきたとき、事前に連絡をして欲しい、と伝えたいとします。一般的には「遅れるなら連絡してよね。心配するじゃない。」そんな風に相手に伝えるのではないでしょうか?
 
 なんだか、ちょっと怒られているような印象になりませんか?

 これをAnd you型にしてみると次のようになります。

「私は遅れるなら連絡をして欲しい。心配するから。あなたはどう思う?」

 どうでしょうか?少し柔らかく印象が変わったように感じませんか?

 印象が柔らかくなった理由は、主語を「私」とすることで、「あくまでも私の意見であって、あなたを否定する意図はない」というメッセージを聴き手に送ることができるからです。また「あなたはどう思う?」と尋ねることで、「あなたの意見を尊重します。」と伝えることもできるからです。
 
 「否定しない」「尊重する」と言われて怒る人は、めったにいませんよね?だから、And you型を使うと、聴き手が不機嫌になることを防げるのです。

おわりに

今回の記事では、次の3点をお伝えしました。

・きちんと話をすると、聴き手が自分の存在を否定されているように感じる
・否定されたと感じるから、聴き手は不機嫌になる
・And you型を使うと、聴き手が否定感を持つとが少なくなる

読んでみていかがでしたでしょうか?

 もしかしたら
「そこまで相手に配慮して、話をしないといけないの?」
と疑問に思う人もいるかもしれません。

 けれども、論理だてて話をすることの目的は、相手と意思の疎通を図ることではないでしょうか?
円滑な意思の疎通を図るためには、聴き手の感情に気を遣うことが必要な時もあります。なぜなら、人は良くも悪くも感情的な生き物ですから、感情がこじれてしまうと、議論さえもできなくてなってしまうからです。

 And you型は、主語を「私」にして、文末に「あなたは、どう?」と付け加えるだけのシンプルな方法です。私は会計事務所での勤務経験が長いので、会社の経営者とたくさん話してきました。経営者の中には、理論立てて意見を言っても、周りからの信頼される人がたくさんいます。思い返してみると、そういう人はかなりの頻度でAnd you型の話し方をしていました。

 もし良ければ、使ってみてください。きっと効果を実感できると思います。