変わることは不快・ホメオスタシスとは~人生成功秘伝の書35~

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変わることは不快・ホメオスタシスとは

 変化や進化が自分の人生には必要である、そう思っているいる人は多いでしょう。

 しかし、多くの人は自分を変えようと思っても失敗します。

 何故だと思いますか?

 それは本来、人は変わりたくない生き物だからです。

 もちろん、今までの経験から、成長や変化を快と感じ、進んで自分を変革していこうとする人がいるのも事実です。けれども、そういう人はごく稀です。

 何故、人は進化や変化を嫌がるのでしょうか?

 答えは簡単です。変化した先の自分を「知らない」からです。

 「知らない」ということを人は嫌がります。

 それは、人がまだ自然環境や他の動物に生死を左右されていたころ、「知らない」ということは自分の死に繋がる危険があったからです。「知らない」食べ物を口にしたら毒があるかもしれません。「知らない」森の中へ入っていったら猛獣に出くわすかもしれません。だから、人は「知らない」ことに対して不安や恐怖を感じ、「知らない」ことを避けるようにできているのです。

 また人にはホメオスタシスという機能があり、この機能の存在も人が変化を嫌煙することに関係しています。ホメオスタシスは和名では恒常性維持機能と言い、自分自身の状態を一定に保ち生命を維持する働きをします。

 例えば、外気が40℃のときも10℃のときも、人間の体温はだいたい36℃前後に保たれます。これはこの恒常性維持機能によって、体温が一定に保たれるようにコントロールされているからです。

 恒常性維持機能は、身体状態だけではなく、精神活動にも作用します。

 例えば、自分の性格を思い返してみてください。

 怒りっぽい人は、昨日も怒りっぽい自分だったし、今日も相変わらず怒りっぽい自分だと思います。昨日は怒りっぽい自分だったけど、今日は泣き虫の自分、明日は明るくて陽気な自分など、毎日、性格がコロコロ変わることはないでしょう。

 これは恒常性維持機能によって、精神状態が一定に保たれるためです。

 人が「自分」という一定の感覚の元に安定して生きられるのは、この恒常性維持機能によって、血流や体温などの身体状態だけではなく、考え方や感じ方などの精神状態も一定に保たれるからなのです。

 しかし、自分を変化させようとするときには、この恒常性維持機能が足かせになることもあります。

 なぜなら、環境や身体の状態、精神の状態に大きな変化が起こると、この恒常性維持機能の作用によって、元の状態に戻そうとするからです。

 例えば、其方が健康診断で生活習慣病予備軍と診断され、その改善のため、大好きで毎日食べていた鶏のから揚げを断つことにしたとしましょう。

 しかし、多くの人がそうであるように、どれだけ固く決意をしたとしても、我慢するのは3日くらいが良いところでしょう。恐らく4日目あたりから鶏のから揚げを食べたくなり、五日目には我慢できなくなります。そして、最後には「無理な我慢をすることは良くないから、鶏のから揚げを止める以外で、生活習慣病予備軍を改善する方法を考えよう」と自分に言い訳をして、ついには大好きな唐揚げ三昧の生活に戻ることでしょう。

 このように「毎日食べていた鶏のから揚げを、急にまったく食べなくなる」などの大きな変化を起こすと、恒常性維持機能が働き、心身を元の状態=鶏のから揚げを毎日食べる状態に戻そうとします。

 ここまでお話しすると「自分にとってマイナスのことでも維持しようとするなんて、おかしくないか?」と疑問に思うかもしれません。

 いいえ、不思議なことではありません。

 恒常性維持機能の役目は、身体や精神の状態を「一定に保つこと」です。

 つまり、そこには善悪の判断はないのです。

 例えば、怒りは神経伝達物質のノルアドレナリンの作用によって引き起こされるわけですが、何十年も怒りっぽい自分として生きてきた人は、一種のノルアドレナリン中毒になっています。そういう人が怒りっぽい自分の性格を変えようと強く思ったとしても、身体にとってはこのノルアドレナリンの中毒のような状態が当たり前になっています。だから、頭ではどんなに怒りっぽい自分の性格を変えようと思っても、身体はノルアドレナリンが高い状態から変わることに全力で抵抗します。たとえ、怒りっぽい自分の性格のせいで、友人が離れていこうとも、大切な家族を失おうとも、怒りからくるストレスで身体がボロボロになろうともです。

 しかし、悲観することはありません。なぜなら、其方は、今、この恒常性維持機能を知ったからです。多くの人が変化をしようと思ってもできないのは、この恒常性維持機能を知らないからです。そして、無理に戦おうとするからです。恒常性維持機能は生存を維持するための機能ですから、意思の力で勝てるようなものではありません。

 大切なことは、恒常性維持機能という働きがあることを知り、その上でどうするかを考えることです。其方は、今、恒常性維持機能を知りました。大丈夫、きちんと自分を理解していけば、自分を変えることは、そう難しいことではありません。

 さて、恒常性維持機能の話を聞いて、思ったことや気づいたことはありましたか?

ワーク24 恒常性維持機能の話を聞いて、気づいたことや思ったことは、何でしょうか?

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