価値提供の本質 – 顧客の心を掴む3つのステップ

 前回「ビジネスの本質とは~価値提供による競争の世界~」のなかで、「ビジネスとは価値提供」とお話ししました。
成功する事業には必ず「的確な価値提供」があります。これは15年の会計事務所勤務で数多くの成功事例と失敗事例を見てきた経験からも「その通りだ」と確信できます。

 そこで、今日はさらに一歩話を進めて、「では、価値提供とは具体的にどうしたらいいのか?」についてお話しします。

顧客理解なくして価値なし

「商品やサービスを作れば売れる」という考えは、大きな落とし穴です。

 例えば、あるヨガインストラクターのCさんは、最新のヨガプログラムを開発したものの、全く集客できませんでした。

 なぜだかわかりますか?

 実は、Cさんの地域でヨガを習いたいと思う人には「子育て中のママ」が多かったのです。彼女たちがヨガ教室に求めていたのは、最新のプログラムではありませんでした。それは「子連れで参加できる」「短時間で効果が出る」「自分のための時間が取れる」だったのです。

 つまり、顧客のニーズを理解せずに作った商品は、どんなにその商品の質が良くて素晴らしくても「価値」を感じてもらえないのです。

成功企業に学ぶ価値提供の極意

 では、実際に成功している企業は、どのように価値を提供しているのでしょうか?

 スターバックスを例に見てみましょう。

彼らが提供しているのは「コーヒー」ではありません。「サードプレイス」という、家でも職場でもない、くつろげる空間です。

 これらは、単なるコーヒーを飲んで、喉を潤すだけのコーヒーショップとは、まったく違う価値です。そのため、スターバックスには、これらの価値を求めて多くの人が集まるのです。

あなたの価値を伝える具体的な方法

では、どのように自分の価値を伝えれば良いのでしょうか?

顧客の悩みを具体的に理解する
  • アンケートの実施
  • SNSでの対話
  • 実際の会話での傾聴
解決策を明確に示す
  • Before/Afterを具体的に提示
  • 数値化できるものは数値で示す
  • 実際の成功事例を共有
未来像を描かせる

「このサービスを利用すると、3ヶ月後にはこうなっている」といった具体的なイメージを提供します。

 あるマッサージ師さんの例をお話ししましょう。

そのマッサージ師さんは最初、「疲れを取る」という漠然とした価値提供をしていました。

しかし、顧客の悩みを調査し、どのような未来だったら顧客は満足するのだろうかと試行錯誤した結果

「デスクワークで肩こりに悩むビジネスパーソン」に「30分で肩こりが楽になる、スマホ操作時の姿勢改善指導付き、オフィスでできるストレッチ指導」

という価値を提供することにしました。

その結果、売上は3ヶ月で2倍になりました。

おわりに

 価値提供は、決して難しいものではありません。

 重要なのは、顧客の立場に立って考え、具体的に伝えることです。まずは、あなたの商品やサービスが、誰のどんな問題を解決するのか、今一度考えてみませんか?